《本日の説教要旨》

 今朝の聖書の記事は、男だけで5000人もの人が子どもの持っていた5つのパンと2匹の魚で満腹になったという奇跡の記録です。女性達や子供たちを加えると1万人から2万人の人々が集まって来て食事を共にしたのです。「過越祭が近づいていた」と4節に記されています。過ぎ越しの祭りは3月~4月にかけて守られた出エジプトの出来事を感謝する祭りでした。この春先は一年中で一番食べ物が乏しくなるシーズンです。子供が持っていたパンが「大麦のパン」であったというのは重大な資料です。食料の備蓄が底をついて最初に収穫出来るのは大麦でした。もともと過ぎ越しの祭りは春一番に採れる大麦のパンを食べて春が来たことを歓ぶ祭りでした。

ガリラヤ湖の向こう岸にはエルサレムへの巡礼の道があり、イエス様がおられると聞いて沢山の人々が集まって来ました。エルサレムに向かっていた巡礼者達であった可能性を示しています。子どもが持っていたパンが「大麦のパン」であったと書かれていますが、これは巡礼の旅のお弁当であった可能性が強いです。イエス様が感謝の祈りをされて小さく裂いて配られた。すると大人の巡礼者たちも自分たちの弁当を差し出してみんなで分け合って食べたので2万人もの人が満腹する不思議な食事会になったのかも知れません。

新潟教会の牧師であった1996~7年に北朝鮮で水害が起こり食糧難から沢山の子供が餓死していると聞いてNGOを組織し、1998年~1999年春先に食糧を持って行きました。全国のキリスト教主義学校の生徒さんの協力、新潟の農家の協力、全国の教会からの寄付金でくず米を買い、万景峯号で運びました。新潟の酒造会社から米粉を頂いて北朝鮮に持っていくと病院や保育園や幼稚園で団子になって子どもたちの空腹を癒しました。新潟の上越地方でシャクヤクの花を育てていましたが根は薬を創るのに役立ちましたが花は畑のゴミでした。そのゴミを1本50円で買い新潟の町で1本100円で売ると180万円になり支援米を買いました。北朝鮮の人々にも新潟の農家の人々からも喜ばれました。

今朝の聖書の記事は、一人の子どもが自分の弁当を差し出したことがきっかけでした。イエス様は天に向かってそれを差し伸べ神様に感謝して人々のために裂かれたのです。今もイエス様は、飢えや欠乏の満ちている処においでです。「こんなもの」と誰もが思うようなものを差し出すのをお待ちです。復活されたイエス様は今も私達の現実の中に共におられ、泣く者と共に泣き、飢える者と共に飢え、死ぬ者と共に死んで、私達を支えていてくださいます。一言の隣人への愛の言葉、一口の食べ物を用いて元気を失っている人に生きる力を与えられます。主のリサイクルの御手に捧げて生きましょう。